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働き方改革のユニークな事例やアイデアを紹介

2020年1月15日

働き方改革という言葉を頻繁に耳にするものの、それが具体的にどのようなものなのか詳しく理解している方は多くはありません。また、現在企業は働き方改革に着手しようとしていますが、具体的にどうすればいいのかと悩むケースも見られます。そこで、ここでは企業が働き方改革を実行するにあたり、参考にできるユニークな事例やアイデアなどをまとめてみました。

働き方改革に関する世間の動き

政府がかねてより掲げている一億総活躍社会を実現するための取り組みの一つが働き方改革です。少子高齢化がますます進む日本ですが、そのような中でも生産年齢人口を確保し、誰もが仕事や地域で活躍できるような社会を政府は実現しようと考えています。

少しでも多くの人が活躍できる世界を実現するには、働きやすい環境の整備が不可欠です。政府は、多様な働き方の選択ができるようにするために、労働安全衛生法や労働基準法などの根本的な見直しを行なってきました。
働き方改革は政府主導の取り組みですが、成功させるためには、当然ながら企業にも改革が求められます。ただ、これまでの常識を急に変えることはそう簡単ではありません。これこそ、企業が抱えている働き方改革における課題といえるでしょう。

働き方改革の実施ポイント

これから改革を進めるにあたり、どのような部分に着目すればいいのか、ここでは、改革を進めていくための実施ポイントについてまとめてみました。

労働時間の改善

誰もが働きやすい職場とするためには、長時間労働の改善も必要です。業種や職種によっては、未だに長時間労働が当たり前のようになっているところも少なくありません。サービス残業が常態化し、またそれを美徳のように考えている企業経営者が多いのも問題といえます。

労働者が働ける時間は法律で定められていますが、届け出を行うことで規定の労働時間を超過できます。もちろん、届け出を出したからといって際限なく労働に従事させられるわけではなく、一定の限度が定められてはいました。しかし、従来は特別条項付の36協定届を出せば、その制限さえもクリアできてしまうのが現実でした。

これでは、いつまで経っても長時間労働はなくならないと政府は考え、2018年6月の法改正で時間外労働における上限を新たに設定。設定された限度は、「原則1ヶ月に45時間、年間360時間」となっています。

テレワークという選択肢


業種によっては、わざわざ会社に出勤せずとも業務ができるものもあります。多様かつ柔軟な働き方を実現するには、テレワークという働き方にも注目しなくてはなりません。

テレワークとは、情報通信技術を活用した在宅勤務のことを指します。テレワークを導入すれば、社員はわざわざ職場に出勤する必要がなく、自宅で仕事ができます。社員はもちろん、企業側にもメリットがあるため、改革を進めるのなら避けては通れない施策でしょう。

兼業や副業の許可

多くの企業において、兼業や副業は禁止されているのが現実です。本来の業務に支障が出る、というのが大きな理由のようですが、働き方改革においては兼業や副業が推進されています。
確かに、企業としては社員が兼業や副業を行うことに危機感を抱いてしまうかもしれません。本来の業務が疎かになり、利益低下につながるのでは、人材が流出してしまうのではといった不安を抱く経営者も少なくないでしょう。
しかし、多くの企業が兼業や副業を許可するようになれば、逆に優秀な人材が流入してくる可能性もあります。つまり、企業にとって必ずしも不利なことばかりではないという可能性もあるのです。

外国人労働者の採用

現在は、日本国内で労働に従事する外国人の数も相当増えています。実際、大手のコンビニでも積極的に外国人労働者を採用している事実があります。グローバル社会を勝ち抜くためには、ハイレベルな技術や知識を持つ外国人労働者を受け入れることも必要です。

課題の洗い出しと実践

自社の課題をまず洗いだすことが重要です。課題を洗い出さないことには、何が問題なのかも分かりません。社員の残業時間や管理にかかる作業時間など、まずは課題を洗い出しましょう。その上で働き方改革につなげていく必要があります。



働き方改革のユニークな事例やアイデア5選

何となく働き方改革について理解できたものの、まだイメージができない、という方もいるかもしれません。そこで、ここでは実際に導入されているユニークな事例やアイデアなどをピックアップしてみました。

1.某家具小売りチェーンの事例・非正規社員を全員正社員に

こちらの会社では、すべての労働者に実力を発揮してもらうため、非正規雇用の従業員をすべて正社員にしました。もともと同社では、人を大切にする考えがベースにあったため、それをもとに実行されました。
同社で働いていた従業員の約7割はパートタイマーだったのですが、それを短時間勤務に携わる正社員へと登用しました。また、これまで常態化していた有期雇用制度をなくし、すべての従業員を期限のない雇用としたのです。
まったく同じ仕事内容だったとしても、正社員と非正規雇用の従業員とでは収入が大幅に違うことは珍しくありません。しかし、同社では同一労働、同一賃金制度を採用し、その壁を打ち壊すことにも成功しています。

この取り組みによって、正社員へと登用されたかつての非正規雇用の従業員は強い責任感を抱くようになったそうです。また、コスト意識を高く持つようになったのも効果の一つです。さらに、これまでパートタイマーの離職率は約3割ほどでしたが、勤続意欲がアップしたため離職率を大きく引き下げることにも成功しました。
多くの企業では、正社員と非正規雇用の従業員とで仕事内容を分けていたため、管理者の手間も増加傾向にありました。しかし、同社ではこのような取り組みによって、従業員がすべて正社員になったため、指示を統一化でき、各自がチャレンジするチャンスを与えられるようにもなったのです。


2.大手製薬会社の事例:賃金引上げで生産性もアップ

こちらの製薬会社は、裁量労働制を採用したことで残業時間の減少に成功しています。残業時間が多くなると、会社としては人的コストがかさんでしまうためあまり喜ばしいことではありません。しかし、裁量労働制を採用したことで、労働時間による評価ではなくなったため多くの社員が所定労働時間内に仕事を終わらせるようになったのです。

また、この製薬会社では職務給制度も導入しました。働いた時間ではなく、出した成果によって収入が変わってくるため、社員はモチベーションを高く保って働くことができます。実際、この会社では社員の意識が向上し、あらゆる面でプラスに働いたそうです。


3.某アパレル関連会社の事例:コミュニケーションで深夜残業を減少

こちらの会社では、常に社員の残業時間に頭を悩ませていました。残業の多さに起因する離職も多く、悩みの種となっていたのですが、その原因を徹底して洗い出したのです。その結果、残業が多いのは社員同士のコミュニケーション不足が原因だと判明しました。また、店長のマネジメント能力が低いことも原因の一つだと分かったのです。

そこで、同社ではこれまで営業時間外に行っていた店舗の清掃を営業中に行うようにしました。これまでは、お客様への接客が第一という考えだったため、営業時間内に清掃するなどとんでもないことだったのです。しかし営業時間内の隙間時間を見つけて掃除を行うようにした結果、時間を有効活用できるようになりました。
また、マネジメント研修を行い店長の参加を求めるなど、店舗管理者のマネジメントスキル向上にも力を入れました。さらに、アルバイトやパート従業員にやりたい仕事、やってみたい業務などを積極的に質問するようにしたのです。その結果、従業員と店長のコミュニケーションが円滑になり、効率よい業務を行うことが可能になりました。

こうした取り組みの結果、売上をトータルで5億円増やし、深夜残業も40%近く減少させることに成功したのです。


4.某ウェブデザイン会社の事例:1ヶ月の休暇制度を導入してインプットを増やす

さまざまなウェブデザインを手掛けている某社は、1ヶ月の休暇を導入したことで話題になりました。11ヶ月間働いたあと、1ヶ月の休みをとるという取り組みです。
ウェブデザインには斬新なアイデアも求められます。そのためには、よりいろいろなものを見て触れる、つまりインプットが重要だと考えられています。同社が1ヶ月の大型休暇を採用したのはそうした理由があるからです。

なお、制度を真っ先に試したのは同社の社長だそうです。これまでにないユニークな制度ですが、社長自ら率先して制度を実行することで社員も行動を起こしやすくなりました。


5.某市役所の事例:勤怠管理システムの導入で業務効率化と残業減を実現


ある市役所では、ICタイムレコーダーを使った勤怠管理システムを導入しました。従来は出勤簿による勤怠管理を行っていましたが、出勤した直後に判を押す人もいれば、時間の記入をオンタイムでする人、出勤したタイミングに遡って記入する人など、出勤時間の記録に曖昧な部分がありました。また、遅刻をした職員が出勤簿に嘘の時刻を記入するというリスクも可能性としては考えられます。
ICタイムレコーダーの導入後は、各職員にICカードを割り当て、自動的により正確な出退管理ができるようになりました。記録の方法もカードをかざすだけなので、従来の出勤簿よりも面倒がなく、職員の負担にもなっていません。さらに記録を直接データとして抽出できるため、出勤簿からパソコンに打ち直す手間や、打ち間違いによるヒューマンエラーがなくなり、労務管理がしやすくなったそうです。

また、残業を行うときには手続きを踏む必要性が生じるため、トータルでの残業時間を少なくできたプラスアルファのメリットもありました。今後は、給与計算のシステムなどと連携させることで、さらに業務の合理化を進めていく予定といいます。

働き方改革を進めることによって、企業は労働力を確保しやすくなるメリットがあります。今後も成長を続けるためには、常に優秀な人材を確保しなくてはなりません。多様で柔軟かつ高いモチベーションを保って働ける職場なら、離職率も引き下げられるでしょう。ここでは具体的な働き方改革における事例もご紹介したので、ぜひ今後の参考にしてください。



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