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2020年の電子申請義務化(e-Gov義務化)の対象企業の条件と準備方法

2020年1月15日

e-Gov義務化(e-gov) が2020年より始まる、と耳にしたものの、具体的にどういうことなのかよく分からないという方は意外に多いのではないでしょうか。e-Gov義務化に伴い、対象となる企業は準備も進めなくてはなりませんが、実際のところどのように申請すればよいのか、どう準備すればいいのかは悩みどころです。
そこで、ここではe-Gov義務化の基礎知識や準備の方法などについてまとめました。

電子申請義務化(e-Gov義務化)の概要

必要となる準備や申請の方法を知る前に、まずは基本を理解しておきましょう。ここではまず、基礎的な知識と基本的な申請の方法についてお伝えします。


そもそも「電子申請」「e-Gov」とは

政府によって運営されている行政情報のポータルサイトです。e-Gov電子申請とは、これまで紙面で行われてきたさまざまな行政手続きがオンラインでできるようになるシステムです。

従来だと、役所への届出や手続きでは所定の書類に必要事項を記入し、窓口に提出する必要がありました。しかし、このシステムを使えば、インターネット回線を使ってパソコンなどの端末から手続きが可能になるのです。

電子データをオンラインでやり取りするため、24時間いつでもどこからでも手続きできるメリットがあります。役所へ直接赴く場合、窓口がしまっていると書類の提出はできませんが、このシステムだとそのような心配もありません。深夜や早朝はもちろん、休日にも申請ができるのです。

また、手続きの種類によっては複数の行政機関へ出向く必要もありますが、それがなくなります。自宅や職場のパソコンから可能なので、一度にすべて済ませることが可能になるのです。



基本的な申請方法

さまざまなメリットが得られるシステムですが、いったいどのようにして申請を行うのでしょうか。基本的には、直接e-Govのシステムから手続きする方法と、APIを利用する方法が挙げられます。

直接手続きを行う場合には、システムにアクセスし必要な情報を入力します。公式ホームページには、初めて利用する方のための解説も掲載されているため、それを読みながら進めれば問題ありません。

具体的には、システムにアクセスして申請しようとしている手続きの検索を行います。データを正しく入力し、電子証明書を使用した署名を付与してください。システムから問い合わせ番号や到達番号が返信されるので、大事に管理しましょう。到達番号を使えば、現在の進捗状況をチェックできます。

直接申請は低コストで済むことが大きなメリットの一つです。しかし現状では、Windowsにしか対応していません。そのため、MacなどのOSを使用しているパソコンだと利用できないデメリットがあります(2019年12月現在)。また、記入ミスの確認がしづらいのもデメリットといえるでしょう。

APIと連携している労務系のシステムから手続きする方法もあります。既存のデータを使って自動的に書類の作成ができ、システムが必要な情報を集めてくれるため誤入力がないといったメリットがあります。

反復作業のプログラムを設定することができるため、大量の処理でも短い時間で行えるのは大きなメリットといえるでしょう。また、いくつもの手続きを同時に進められるのもAPI連携による申請ならではのメリットといえます。

ただ、外部連携APIシステムを導入していない場合だと、別途導入コストがかかります。直接申請に比べてメリットの多い方法ですが、唯一これが大きなデメリットかもしれません。しかし、近年ではクラウドサービスを提供する会社も増えたため、低コストでシステムを導入することは十分可能です。


義務化される申請の種類

国は行政手続きにかかるコストを削減するため、特定の法人における一部行政手続きの電子申請を義務化することを決めました。では、具体的にどのような申請が義務化の対象になるのでしょうか。

今後さらに増える可能性がありますが、現段階で義務化されているものの一つは厚生年金保険です。「被保険者賞与支払届」や「被保険者報酬月額算定基礎届」、「被保険者報酬月額変更届」などが該当します。また、健康保険や労働保険、雇用保険などの手続きについても同様なので覚えておきましょう。



電子申請義務化(e-Gov義務化)の対象企業の条件

すべての法人に義務付けされたわけではありません。2020年4月から対象になるのは、資本金や出資金が1億円を超える大企業です。また、投資法人や特定目的会社、相互会社なども対象となります。

では、大企業ではない中小企業はまったく関係のない話かというと、そうでもありません。あくまで、現段階においては大企業などが対象になっていますが、今後中小企業も義務化の対象となることは十分考えられるでしょう。

政府の目的は行政手続きにかかるコストを削減することです。それを考えると、この先もずっと大企業だけが対象になるとは考えにくいでしょう。なぜなら、日本国内で事業を営んでいる企業は、大企業よりも中小企業のほうが圧倒的に多いからです。

なお、災害や電気通信回線の故障などで電子申請ができない場合には従来通りの方法で手続きができます。オンラインを利用するため、こうしたトラブル発生時には申請ができないからです。


電子申請義務化(e-Gov義務化)の準備方法

申請にあたって、特別な届出などは不要です。ただし、パソコン環境や添付書類など、事前にいくつか準備をしておく必要があります。ここではあらかじめ行うべき準備について紹介します。



パソコン環境をチェックする

電子申請はオンラインで行うため、パソコンが必要です。普段から業務で使用しているような、一定のスペックを持つパソコンなら特に問題ありません。ただしe-Govに直接アクセスして手続きを行う場合、対応しているOSはWindowsだけなので注意しましょう。

パソコンには、最新のJavaがインストールされている必要があります。また、「信頼済み」のサイトであると登録しなければセキュリティ機能が発動して手続きがスムーズにいかない可能性があるため、あらかじめ登録しておくと安心です。その他、ブラウザにポップアップブロックがされている場合は不具合につながることがあるので解除しておきましょう。


専用アプリをインストールする

そして、用意したパソコンには専用のアプリをインストールしなくてはなりません。専用アプリはe-Govの公式ホームページからダウンロードできます。所定のページからインストーラを入手し、プログラムを実行、あとはその指示に従ってください。


電子証明書を確認する

電子証明書とは、デジタル上の印鑑証明書のようなもので、電子申請の際には必ず必要です。まずはこれを取得しているかどうか確認しておきましょう。

これから電子証明書を取得するには、認証局で発行してもらわなくてはなりません。認証局はいくつかあり、e-Govの公式ホームページでも調べられます。なお、基本的に発行には手数料が必要となるうえ、利用できる期間も定められているため注意が必要です。

また、行おうとしている手続きの種類によっては無効になってしまう電子証明書もあります。取得すべき電子証明書について、あらかじめ事前に認証局や行政機関に問い合わせることをおすすめします。


ID・パスワードを登録する

IDとパスワードを登録すると、政府サイトに自社情報が記録され、事務処理状況などの照会が便利になります。この情報管理のアカウントを「パーソナライズ」と呼びますが、e-Govのシステムを使う際は開設が必須なので手続きを行いましょう。

開設の方法ですが、まずはe-Govの公式ホームページにアクセスします。トップページに、パーソナライズの開設というメニューがあるのでそこをクリックしてください。クリックしたら、開設用の画面が表示されます。いくつかの注意事項が表示されるので、目を通しておきましょう。

次に、パーソナライズIDとパスを入力して、「メニューに進む」をクリックしてください。最終確認の画面になるので、表示されている登録確認番号を入力しましょう。すべて入力し終わったら、最後にメニューの登録ボタンをクリックします。

音声で確認というメニューがあるので、選択すれば入力した登録番号を読み上げてくれます。確認したあと、再び登録ボタンをチョイスしてクリックすれば作業は完了です。

利用するときには、システムから返信された到達番号、問い合わせ番号を登録します。状況照会というメニューがあるので、それを選択すればモニター上でチェックできます。


外部連携APIの準備をする

外部連携APIによっても電子申請が可能です。労務系、人事系、財務会計系などを問わず、API対応していれば市販のソフトウェアでも問題ありません。現在対応しているソフトは政府の公式ホームページにも掲載されているので、気になる場合は確認しましょう。

e-Govのシステムを使う場合は各申請者が書類を準備しなくてはなりませんが、外部連携のAPI対応システムなら、必要となる情報を自動的に集め、それをもとに書類を作成してくれる機能がついたソフトもあります。

ただし手続きの種類によっては、提出する書類の型式や書式が決められているケースも少なくないため注意しましょう。自社で作成するための方法は行政手続きを案内しているページでチェックできるので、手続きを行う前に確認しておくと安心です。

自ら書類を作成して提出するのは骨の折れる作業です。せっかく作成した書類が定められた形式に適合しておらず、再提出になる恐れもあります。この手間を避けるには、社会保険労務士に依頼することを検討してみるのも一手でしょう。わざわざ自社で面倒な書類作成などをしなくてもよくなるため、本来やるべき業務の手を止めることもなくなります。


今はまだ特定の企業だけが対象となっていますが、いずれはすべての企業が対象となる可能性もあります。今から来るべきその日に備えておけば、対象となったときもスムーズに取り組めるようになるでしょう。電子申請は業務の効率化や業務負担の軽減にもつながるので、企業にとってはメリットもあります。働き方改革にも貢献できるかもしれません。



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