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総務向け入社手続きの内容と必要書類

2020年1月15日

企業にとって人材の確保は欠かせないことですが、新たに社員を雇用するとなると必要な手続きをいくつも乗り越えなければなりません。企業の総務によって担当する範囲や手続き内容が多少異なる可能性はありますが、基本的な部分は押さえておきたいものです。
そこで、ここでは従業員を採用した際に行う入社手続きの内容、準備する書類についてご紹介していきます。

従業員を採用したときの入社手続きの内容

まずしなくてはならないのが、採用した社員の労働条件を確認することです。また、必要な書類の送付や回収などの手続きも行います。他にも、契約書類の作成や税金・保険関連の手続き、備品の準備なども行わなくてはなりません。手続きに不備があると、スムーズに就業できないことも考えられるため、しっかり把握しておきましょう。


労働条件のチェック

労働条件の認識に相違があると、後々トラブルに発展する可能性があります。そうしたリスクを回避するためにも、労働条件のチェックは絶対にしなくてはなりません。まずチェックしなくてはならないのが雇用形態です。アルバイトなのかパートタイマーなのか、それとも正社員なのか確かめておきましょう。雇用形態によって従業員の待遇が大きく変わってくるため、絶対にチェックすべきポイントといえます。

また、労働日数や時間も確認しましょう。ここで認識の違いがあると、残業や臨時出勤の依頼をした場合トラブルに繋がる恐れがあります。他にも、仕事内容や給与、休日といった部分もチェックしてください。

労働条件の確認は、トラブルを回避するためだけではなく、必要書類の作成を目的として行います。雇用契約書や採用通知書へ記載しなくてはならないので覚えておきましょう。


入社する従業員への書類送付



採用した従業員には、後ほど提出してもらうための書類を発送します。どのような書類を発送するかは企業によってやや違いがあるかもしれませんが、基本的には内定通知書や誓約書、入社承諾書などを送ります。

書類の発送が遅れてしまうと、せっかく採用した人材を流出させてしまう恐れがあります。採用になったことを通知する書類が含まれているので、遅れてしまうと面接を受けた側は不採用になったと勘違いしてしまうかもしれません。また、人によってはいくつもの企業の面接を受けることもあるため、入社の意思がなくなる可能性もあります。それを確認するためにも必要書類はなるべく早く発送しましょう。


入社する従業員からの書類回収

入社が決定した従業員からは、様々な書類を提出してもらわなくてはなりません。具体的にどのような書類を回収するかは後述しますが、重要なのは大切な個人情報が記載された書類も含まれているということです。

例えば、回収する書類として住民票やマイナンバーカードの写しなどが挙げられます。これらには、本人はもちろん、その家族の個人情報も記載されています。もし、人的なミスで情報が外部に漏れた、となると企業としての信頼は失墜してしまうでしょう。せっかく採用した優秀な人材にも逃げられかねません。

こうした事態に陥らないため、書類を扱う担当者はしっかりとした心構えを持つ必要があります。情報を外部に絶対に漏らさないという意識を持つのはもちろん、正しく管理する方法も確立しておかねばなりません。


契約書類や労働者名簿の作成

誓約書や入社承諾書などの書類が届いたら、契約書類の作成に移行します。その前に、届いた書類にきちんと本人の署名があるか、捺印があるかを確認しておきましょう。入社予定者の捺印や署名がない場合、所定の場所に正しく記入してもらえるよう伝え、もう一度提出してもらいます。また、雇用契約書を作成するときは、会社と本人双方の控えを用意することが重要です。

雇用契約書には必ず記載しなくてはならない事項があるので覚えておきましょう。まず、労働契約の期間に関する事項は絶対に記載しなくてはいけません。労働に従事する期間が定められているのならその旨を記載し、特に期限がないのならその旨も記載します。また、期間が決められているケースでは更新の有無、基準なども記しておくと良いでしょう。

その他、どのような業務に従事するのか、就業に関する事項も必須です。始業と終業の時間や残業の有無、休憩、休日に関することも記載しなくてはなりません。基本給やその計算方法、支払い方法、昇給賞与など、お金に関することの他、退職に関する事項も忘れられません。

退職に関する事項については、解雇となるケースの事由も記載しなくてはなりません。企業によって解雇相当となる自由は様々なので、独自のルールがある場合には必ず盛り込んでおきましょう。


保険や税金に関する手続き

企業側は従業員の雇用保険被保険者資格取得届を提出しなくてはなりません。必要となる事項を漏れなく記入し、そのエリアを管轄する職業安定所へ提出してください。また、採用した従業員は健康保険に加入するため、そのための手続きも行います。健康保険・厚生年金被保険者資格取得届を提出しましょう。

採用した従業員に扶養している家族がいる場合は、健康保険被扶養者(異動)届の提出も行います。それと併せて、従業員の配偶者が国民年金の第3号被保険者に該当するならば、国民年金第3号被保険者資格取得届の手続きが発生します。転職などで入社した場合は、住民税の特別徴収の引き継ぎ手続きもしましょう。これは、給与支払報告・特別徴収にかかる給与所得者異動届出書を、住民税を納付する自治体の役所に提出するものです。


必要な備品準備

仕事で使わなければならない備品や貸出物などを準備します。就業時の制服着用を義務付けている企業なら、従業員が入社するまでに準備しておきましょう。サイズが合わないとなるとまた準備し直さねばならず、二度手間になってしまうため事前に確認しておくのがおすすめです。

同時に、社員証も用意しましょう。社員証に記載する情報は企業によって異なりますが、基本的には氏名や配属先、部署、役職などです。こちらもミスがあると作り直しの手間がかかるため、正確な情報を記載するようにしてください。従業員の名刺を発注するときも同様です。どちらも入社日までに揃えておくのがベストです。

オフィスで使用するデスクやチェアなどの他、パソコンや事務用具なども忘れず準備します。勤務初日からスムーズに業務ができるよう、漏れなく揃えておくと良いでしょう。



入社手続きにおける必要書類のチェックリスト


手続きに用いる書類の不足、不備があると結果として余計な業務の増加に繋がります。ここでは、スムーズに手続きを行うために企業と入社する従業員、それぞれで準備すべき書類についてまとめてみました。


企業側で用意する書類

従業員へ、正式に採用したことを知らせるための内定通知書を準備します。記載する内容は企業によって違いがありますが、入社年月日や勤務地、配属部署などが一般的です。また、労働条件や問い合わせ先、他に伝えたいことなどがあればそれも併せて記載します。

入社承諾書や誓約書も企業が準備すべき書類です。入社意思の有無を確認するのが主な目的となります。採用したものの、本人に意思がなければ新たに求人を募集しなくてはなりません。この書類によって改めて意思を確認でき、いざ内定を辞退されたとしてもスピーディに求人の募集ができます。


入社する従業員に用意してもらう書類

前に勤めていた会社で雇用保険に加入していたのなら、雇用保険被保険者証を用意してもらいます。職業安定所に雇用の事実を証明するのに用いる書類です。新卒社員など、これまで加入したことがない場合は採用した会社が手続きをします。

合わせて、年金手帳の提出、もしくは基礎年金番号の届け出も依頼しましょう。これは厚生年金や健康保険へ加入する際に用いるものです。基本的に20歳になった時点で交付されるので、もし紛失しているようであれば再交付してもらうよう伝えましょう。逆に、20歳未満で入社する場合には、提出の必要はありません。

そして、様々な手続きにおいて本人確認のためにマイナンバーを用いるため、こちらも用意してもらいます。マイナンバーを記入するのは、健康保険や雇用保険の加入手続きや年末調整を行うときです。

税務上の手続きも忘れてはいけません。給与から徴収する所得税を正確に算出するため、給与所得者の扶養控除等申告書を提出してもらいましょう。所得税の額は家族の人数や配偶者の有無などで異なるので、正確に算出するのに不可欠な書類です。

年末調整に用いる源泉徴収票も用意してもらいます。これが必要になるのは、会社が年末調整を行うケースで、従業員が1月~12月までの間に転職した場合など、年内に自社以外から給与を得ているときです。

さらに、採用した従業員の住所等を確認するためには、住民票記載事項証明書を用います。半年以内に発行したものを提出してもらうのが一般的ですが、会社によってルールは様々です。扶養家族がいるケースだと、住民票も世帯全員分が記載されているか確認しましょう。

そして、給与振込先についても知らせてもらう必要があります。会社が用意した届出書などに記載のうえ提出を依頼しましょう。当然ですが、口座情報が不明だと、給与を振り込むことができないためです。

健康診断書も忘れず提出してもらいましょう。労働安全衛生法により、企業は雇用した従業員に健康診断書を受けてもらわなければなりません。これは、健康状態に問題がないかどうかのチェックも兼ねているので、事前連絡しておくのがおすすめです。 基本的に入社して3ヶ月以内に作成してもらった健康診断書を提出してもらいます。中途採用の場合だと、既往歴や業務歴の調査、血圧、胸部エックス線など、必須の検査項目が定められているので注意してください。

また、必要に応じて、業務上で会社に大きな損失を与えてしまったときなどのため、身元保証書の提出を求めることも可能です。この場合は、書類を会社が用意し、本人や保証人が署名捺印をしたうえで提出してもらいます。「必ず用意しなければならない書類」ではないため、会社の方針や業務の内容などによって要不要を判断するとよいでしょう。保証人が実在することを証明するために、印鑑証明書を合わせて求めるケースもあります。

最後に、資格や免許が必要になる業種や職種では、資格免許証や合格証明書などを準備してもらわなくてはなりません。本当に有資格者なのかどうかや、業務へ取り組める能力があるかどうかをチェックするためです。


採用した従業員がスムーズに働けるよう、総務は正しく手続きを行わなくてはなりません。また、必要となる書類もかなり多いので、不備がないように注意しましょう。ここでご紹介した書類以外にも、企業によっては作成するものもあります。起業したばかりの経営者の方、企業の総務へ初めて配属されたという方は、当記事を参考に、まずは一般的な必要手続きを覚えておきましょう。



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