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工場における品質管理の上で押さえておきたいポイントは?
モノづくりの工程において重要な役割を果たす4Mとは

2020年5月21日

「品質管理」と聞くと、完成品の品質管理を思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、工場における品質管理は、モノづくりのプロセスも含めた考え方です。そこで今回は、品質管理の概要や重要性、推進していく上での5つのポイントをご紹介します。

品質管理とは

品質管理は、顧客や取引先からの品質に関する要求事項を満たすための管理のことです。
「完成品」に対する言葉と勘違いされることもありますが、実は完成品までの製造プロセスの管理も含まれます。


品質管理の重要性

品質管理は、製造業などの工場において、非常に重要となる考え方です。その理由は、一口でいえば「信頼性」です。 製造業において、顧客が求める製品の品質を担保しつつ決められた納期で納品することはきわめて重要です。これより信頼性が築かれ、継続的な取引へとつながっていきます。 一方、品質管理がおざなりになって、万が一欠陥品が顧客に出荷されたり、納期が守れなかったりして顧客先でトラブルが起きてしまうと二度と取引をしてくれない事態にも陥りかねません。 このような事態を未然に防ぎながら顧客の満足度を高めることは、経営を安定させるためには欠かせないのです。 また、製品の製造工程においても品質管理を意識することで、本来製品が有している安全性を保つことができます。欠陥品を消費者が使用することで、予期せぬ大事故を引き起こす恐れがあります。 よく自動車や電気ストーブなどでリコールがおこなわれますが、それもこの品質管理の重要性を示した良い例です。


工場における品質管理の上で押さえておきたいポイント


工場における品質管理について、何に基準を置いて考えればいいのでしょうか。続いて、押さえておくべきポイントを5つに分けて具体的にご紹介します。

5Sを意識する

製造業の品質管理において「5S」という考え方があります。5Sとは、以下の5つです。

・整理
・整頓
・清掃
・清潔
・しつけ

5Sによって、品質管理の直接的・間接的な効果の両面が工場にもたらされるといわれています。直接的な効果としては、5Sを守ることで製造工程における「ヒューマンエラー」を削減できます。 たとえば、部品や材料の保管を適切におこなうことで、使用する物品の間違いを防げます。間接的な効果としては、業務に取り組む態度として5Sの徹底がおこなわれることで、各従業員の意識が高まり、品質管理だけでなく、より成熟した組織を構築できるでしょう。 5Sのように当たり前に思われることを自然と実行できている組織が、製造業において強い組織でもあるのです。


4Mを管理する

製造業においては「4M」の管理が大切です。4Mとは、「人」、「設備」、「方法」、「材料・製品」です。品質に何らかの問題が起こったときはあらゆる原因が考えられますが、それらを4Mに分類することで、原因特定がしやすくなり、対策も立てやすくなります。そのため、普段からこれら4つの「M」の管理徹底を行うことで、品質の変化を最大限に抑えることが重要です。それではどのような点に注意してそれぞれの「M」の管理を行っていけばよいのでしょうか。


・人:Man

正確に作業できる人のみがそれぞれの製造プロセスに携われるようにする管理を行います。そのためには作業者のスキルマップなどを作り、技術力を見える化します。スキルマップによって、現状のスキルと将来必要なスキルも把握できるため、計画的な教育システムを作りやすくなります。また有資格制度や新人教育などの計画も立てやすくなるでしょう。


・設備:Machine

モノをつくるために必要な設備類、ハード面の管理を行います。定期的なメンテナンスや日常的な点検により、故障や不具合などを未然に防ぎます。チェックする項目としては、各設備の稼働率や精度、工程能力指数などです。この時に大切なのは、新しい機械を導入した時や、機械を点検整備した後や移動した時の初回ロットなど、機械に何か手を加えた時の変化点に注意することです。


・方法:Method

品質管理に直結する部分ともいえますが、製造工程においては各プロセスで正しい手順・方法がなされることが重要です。 モノの量や種類の多い工場において、これらを管理および標準化をするために必要なのが、タクトタイムや作業順序などが書かれた作業標準書や作業指示書などです。いわゆる「マニュアル」に類するドキュメントですが、未経験者にでも理解しやすいようにまとめることで、社員教育の時間が短縮できます。 またこれらは一度作成して終わりではなく、抜けや間違いがないか、現場で決めた変更箇所がマニュアルに反映されているか、最新の状態かなど、常にチェック・見直しをおこないます。 また、ドキュメントを準備するだけでなく、マニュアル通りに作業がおこなわれているかを管理します。作業工程や手順に変更が加わった場合は、細心の注意を払って変更通りに作業が行われているかどうかを確認することが重要です。


・材料、製品:Material

モノを製造する上で、数多くの取引先から原材料や中間工業品、部品などを調達することになります。これらが所定の規格を満たしているか、検査が行われているかを常に把握することは重要なポイントのひとつです。作業に入る前に、これらの確認や検査が行われているかを把握しておきます。仕入れ先からの納品物に欠陥があり、それを見逃してしまうと自社の製造工程における事故やトラブルにつながりかねません。 また、終業時に未完成品が残ってしまった時は、それらを置く場所や作業に必要な物をしまう場所をマニュアル化、明確化しておくことです。それにより作業者が入れ替わっても、迷うことなく再始動できます。

モノづくりの工程において重要な役割を果たす4つの"M"は、製品の品質に直結します。4Mを適切に管理することは、品質管理の大事なポイントです。また問題が発生した時も、これら4つを軸にして原因追及をしていくと、問題の本質を見つけやくなります。


改善を実施する


自動車大手のトヨタのエッセンスともいえる「カイゼン」という言葉があるように、モノの製造においては都度改善をおこなっていくことが求められます。 一口に「改善」といっても、いくつかの種類があります。ひとつは、不適合品の再発防止のための改善です。工場でマニュアル通りに注意して製造をおこなっていても、時にヒューマンエラーなどが原因で不適合品を納品してしまうことも起こりえます。 その際に、不適合品が発生してしまった原因について現状も踏まえて詳細に分析をおこない、その対策を考え実行します。この問題解決の流れを通じて、不適合品の再発防止に努めます。 また、不適合品を未然に防ぐ際にも、改善の考え方は役立ちます。まだ発生していないものの、現状分析を通して明らかになった今後起こりうる不備に対して、あらかじめ対策を練っておけば、慌てることもありません。 稼働データや作業時の定性的なデータも踏まえ、改善活動をおこないましょう。


社会保険に関して必要な手続き

品質管理は、考え方の共有や管理を実行するだけでは不十分です。検証をきちんとおこなってこそ、品質管理による安定した製品の提供が確立します。 品質管理の考え方に基づいたさまざまな施策をやりっぱなしにするのではなく、その実行を監視したり、効果を検証したりすることが重要です。 具体的には、工場の各作業員の作業の質や能力について定期的にチェックしたり、設備の稼働率の定期的な監視、作成した作業標準書などドキュメントの見直しなどをおこないます。


手順書や報告書をつくる

モノづくりには多くの人や設備、材料や部品などが密接に関わっており、これらを管理するのは簡単ではありません。多くの要素があるなかで、顧客から求められる品質を安定的に満たすには、やはり手順書や報告書といった「書類」が重要になります。 手順書を作成することで、品質を保つための作業を全従業員に徹底させ、ばらつきをなくすことが可能です。

手順書に従い、ばらつきのない品質がスタンダードになっていれば、逆に異常品が発生した際にすぐに検知できるという副次的な効果もあります。 また、人手不足が叫ばれている現代において、手順書はノウハウの共有としての役割も果たしてくれます。手順書は、必要に応じてアップデートされるべきものであり、それによって良い改善案などが反映され、チーム全体としてのナレッジが蓄積されるのです。

何らかの異常が発生してしまった場合は、「報告書」を作成することになるでしょう。再発防止あるいは未然防止に向けて、報告書の内容は組織にとって貴重な情報になります。 異常が生じてしまった要因を突き止め、それに対する対応策までの一連の流れを組織のナレッジとして活かすものとして、報告書を完成させましょう。

品質管理は、さまざまな業務に多大な効果をもたらします。自社でできていない点は何なのかを洗い出すことも含め、ご紹介したポイントについて一度考えてみてはいかがでしょうか。


品質管理を推進することで、顧客の信頼性を高め、継続的な取引をおこなえるだけでなく、自社においてもより良い組織を構築することにつながります。 工場の規模や扱う製品、製造プロセスなどによって重視すべき考え方は異なるかもしれません。しかし、製造業における工場の品質管理は会社全体にとっても非常に重要な要素です。 各従業員の品質管理への意識を高め、顧客との良好な関係を構築できるようにしましょう。



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