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工場の省エネ対策の方法とは?
工場におけるコスト削減と設備ごとの省エネアイデアを紹介

2020年5月21日

省エネ対策は、工場やプラントなどを運営する製造業において、大きな課題のひとつです。収益面でのコスト削減はもちろん、省エネ法の遵守や地球温暖化などの環境問題にも大きく関わってきます。 そこで今回は、工場の省エネ対策の押さえるべきポイントや、設備ごとの省エネアイデアをご紹介します。

工場の省エネ対策をする重要性

企業が収益を改善する方法は大きくわけて2つあります。ひとつは今よりも「売上高を増やす」こと。2つ目は「コストの削減」です。 売上高をさらに増やしていくためには時間も投資も人材も必要であり、リスクもあるため、簡単に実現できるものではありません。 しかし、コストの削減は企業努力によって、リスクなく今すぐに実践できるものです。そのひとつが「省エネ対策」です。

省エネ対策は、どのような業種であっても、コスト削減に大きく貢献してくれる重要な要素です。数多くの生産設備を稼働させる工場やプラントなどの製造現場においては、とくに重要です。 エネルギー消費は、製品を作るための生産設備の稼働だけでなく、従業員の快適な労働環境を整えるための空調や照明設備も含まれます。また、工場内のセキュリティシステム稼働などのランニングコストも含まれます。

また、工場やプラントなどの製造業は、一般家庭とは比べものにならないほど大量のエネルギーを消費する事業であり、それに伴ってCO2排出量も圧倒的に多いものです。 多くのエネルギーを使用する、工場の省エネ対策への取り組みは、地球を取り巻く様々な環境問題に取り組むことでもあります。地球温暖化や大気汚染、水質汚染などの問題は、決して目を背けることのできない世界共通の重要な課題だといえます。 企業全体が省エネ対策について問題意識をもち、日々実践していくことによってコスト削減が実現できるでしょう。


省エネ対策を考える上のポイント


省エネ対策に取り組む際に、どのようなことを意識するべきなのでしょうか?まず考えるべきは、「どこから削減していくのか?」です。

資源エネルギー庁の調べによると、工場など製造業の使用電力比率は、「生産設備」が83%、照明や空調などの「一般設備」が17%となっています。 よって、よりエネルギー使用量の多い生産設備の省エネ対策に取り組むことが有効だと思われます。 しかし、生産設備の省エネを実現するためには、設備機械の入れ替えやシステムの大幅な仕様変更など、莫大なコストがかかると予測されます。

もちろん、最新設備を導入するコストと引き換えに、エネルギー使用量を減らしてランニングコストの大幅な削減に成功すれば、高い費用対効果を得られるでしょう。そのため、長期的な視点で見れば投資する価値は十分にあると考えられます。 しかし、やはり取り組むべきは「コストをかけずに、企業努力だけで実践でき、今すぐに取り組めること」です。つまり、照明や空調といった「一般設備」の省エネ対策です。

たとえば、使用しない照明のスイッチをこまめにオフにする、空調の温度に気を配る、節水を心がける、設備の点検・清掃を定期的に行うなど、一見すると当たり前とも思える、基本的なことから取り組みましょう。 企業全体が一丸となって省エネ対策に取り組むことで、従業員一人ひとりの意識改革にも繋がるはずです。


工場の省エネ対策の方法とは?コスト削減とアイデアを紹介


続いて、工場での省エネ対策として今すぐ実践できる具体的な方法をいくつかご紹介します。 それぞれの施策がもたらす効果は小さいかもしれませんが、その小さな積み重ねが大きな省エネ効果を得ることに繋がるでしょう。


空調の温度設定

工場やプラントにおいて、最も基本的な省エネ対策のひとつが「空調の温度設定」です。近年ではクールビズという言葉が一般化し、公共施設などでも細かく温度設定が行われています。

環境省によると、オフィスでは、冷房時の温度設定を1℃高くすると約13%(約70W)、暖房時の温度設定を1℃低くすると約10%の消費電力の削減になるとしています。 そのため、工場などの大規模施設で空調の温度設定を細かく規定することは、非常に高い省エネ効果が期待できます。

では、具体的に何度に設定するのが最適解なのでしょうか。 環境省では、地球温暖化対策のための省エネ対策として、「冷房時の室温を28℃」、「暖房時の室温を20℃」が理想であると提唱しています。 もちろん現場で作業をする従業員にとって快適な温度であることが前提ですが、ひとつの基準として参考にしてみてください。


照明の管理

空調に次いで電気使用量が多いのが「照明」です。 具体的な対策としては、工場内の照明は必要最小限の点灯にすること。始業前、休憩中、終業後の時間帯によって、使うべき照明を明確に分けることで、無駄な点灯を防ぐことができるでしょう。 明るすぎる場合は照明のワット数を下げることでも省エネ対策となります。また、スイッチ板付近に節電ラベルを貼り、状況に応じてONにするものとOFFにするものを、誰が見てもわかるようにするといった工夫も有効です。 また、照明をLED化するというのも非常に有効な節電方法です。白熱灯と比較した場合、LED化で消費電力を約85%削減できるとされています。


待機電力の削減

製造工程では必要なエネルギーを効率よく稼働させることが重要です。そのため、ひとつの工程が動いている時はそれ以外の工程で使用する生産機械をスタンバイモードにしておくことで、エネルギーの節約が可能です。さらに生産装置の連続走行時間の短縮やアイドリング時間の短縮によって、少しでも待機電力の削減を試みましょう。 工場が稼働していない時間帯にはプリンターやPCなどのOA機器の主電源をオフにするのは当たり前ですが、それ以外でもエアコンやガス給湯器などの電源オフや、自動販売機などの台数削減や省エネモードへの自販機への移行、といった細かい待機電力も見直します。もし休日や夜間の消費電力がそれほど下がらない時は、それが自動運転によるものなのか、待機電力なのか、調査する必要もあるかもしれません。その上で不必要な待機電力の削減を実施していきましょう。


冷蔵・冷凍設備の温度

大規模な冷蔵・冷凍設備を設置している、食品管理を主な業務とする工場では、どのような省エネ対策が考えられるのでしょうか。 最新の冷蔵・冷凍設備は高感度センサーによって、品質維持を優先しながら省エネを実現するシステムが実装されています。しかし、そのような投資をせずとも、できる対策はあります。 たとえば、コストの安い夜間電力を使って、夜の間にできる限り庫内を冷やして蓄熱することで、節電効果が期待できます。また、空調フィルターの掃除を定期的に行うことも大切です。 フィルターをきれいな状態に保つことで、効率的にエネルギーを使うことが可能になり、その結果として、コスト削減に繋がるでしょう。


コンプレッサーの動作チェック

コンプレッサーの消費電力は、その事業の生産性に直結するエネルギーでもあるため、多くの工場で省エネ対策のテーマとされています。 また、コンプレッサーの省エネ対策として見逃せないのが、配管の継ぎ手からの空気漏れです。 ガスと違い、空気は漏れても害を及ぼさないためついつい見逃されがちですが、一箇所の空気漏れは、老朽化していくと共に増えていきます。定期的な点検と、確実な保守をできるような体制作りが重要となるでしょう。


生産設備の管理

製造業において生産設備の運用は事業の中核で、最も使用電力比率が高いものです。そのため普段からライン停止時や非操業時などは電源スイッチをこまめにオフにし、過剰運用を防止するといった工夫で、消費電力を大幅にカットすることができます。

生産設備の中でも特にモーター使用機器のひとつであるコンプレッサーの用途は、動力、搬送、塗装、ブロー、エアー注入など多岐に渡り、製造業においてはなくてはならないものです。生産設備の中でも消費される電力が大きく、およそ20~25%ほども占めています。

コンプレッサーの消費量を抑えるためには、容量制御、台数制御、高効率といった3つのポイントで考える必要があります。 すぐにできることとしてエアーの空気漏れ点検やフィルターのクリーニングがあります。エアー漏れの点検はガスと違い、空気は漏れても害を及ぼさないためついつい見逃されがちですが、一箇所の空気漏れは、老朽化していくと共に増えていくため、定期的な点検が必要です。

さらに中、長期的な観点からさまざまな省エネ対策を行うことができます。 たとえば、工場内の生産設備の見える化を行います。無駄に運転しているコンプレッサーはないか、各機器の適正圧力調整を確認します。それにより、必要に応じてインバーターを新たに導入し、自動制御することで省エネを実現できます。

また、配管距離が長く圧力低下しているときは、配管サイズを太くして低下を抑えます。製品自体が古い場合は、高効率製品と取り換えることも省エネに繋がります。さらに、必要な圧力が各場所で違う場合は、圧縮方式を変えたり圧縮機の移設を行ったりして、機器調整を行います。

これらの点検や調整はコンプレッサーだけでなく、他の生産設備にも同じことが言えます。小まめなクリーニングと定期点検、場合によっては設備の台数制御や移設、新しい省エネ設備の導入なども検討してみましょう。


5S活動の実施

「整理・整頓・掃除・清潔・しつけ」の「5S活動」を徹底することが大切です。ただ行えばよいというのではなく、それぞれの環境に応じた具体的な方法を決め、なぜ、それを行う必要があるのかを全員が理解し、取り組まなくてはいけません。 たとえば整理・整頓においては、見た目のきれいさを重視するのではなく、誰にでも分かるように整理・整頓する、ということが重要です。それにより誰でも必要な物がすぐに取り出せ、探す時間がかかりません。また、作業の姿勢が楽になるように物を置く、作業の動作回数を減らすように整頓する、といったことも考慮する必要があります。

このように、基本的なことを全員で徹底的に行うことで企業全体の意識を高めます。自分たちの働く環境を常に最善・最良の状態に保つ努力をすることで、省エネ対策としてだけでなく機械の長寿命化にも繋がるでしょう。


工場やプラントを運営する製造業にとって、省エネ対策に取り組むということは、単なるコスト削減に留まらず、近年世界中で叫ばれている地球温暖化、水質汚染、大気汚染などの地球環境問題への取り組みにも繋がります。 社会にとっても地球にとってもより良い企業へと成長していくために、ぜひ企業全体で省エネ対策に取り組んでいきましょう。



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