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“医師の働き方改革”を見据えた機能拡充。医師の勤怠管理意識の向上に成功

  • 東京女子医科大学
    経営統括部 人事課 水野様 小谷様 伊藤様 天笠様
  • 業種:
    医療・教育,病院
  • 拠点数:
    4箇所(2022年12月現在)
  • 対象規模:
    約8,000人
  • 運用開始:
    2022年11月~

施設の特徴:
東京女子医科大学は1900年(明治33年)に創立され、「至誠と愛」を理念として医療人の育成・研究を行い、安全・安心を最優先とした高度な医療を提供する附属病院を複数擁する。

所在地:
〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1

  • 導入の目的

    2024年医師の働き方改革への対応

    医師の勤務実態の把握

    勤怠申請のデジタル化

  • 導入製品

1. 医師の客観的な勤務実態の把握が困難

Q:導入の背景について教えていただけますか?

客観的な勤怠記録を確認すべきと考え2016年にTimePro-NXを導入しておりました。この時点では試験的に研修医のみを対象とし、多忙かつ勤務形態が複雑な医師は対象外としていました。その後安全衛生労働法への対応に向けて、全職員の労働時間を把握できるようにTimePro-VGに移行しました。

そんな中、2024年に医師の働き方改革施行が決まり、本学でも医師の正確な勤務実態を把握する必要が出てきました。もともとTimePro-VGを導入していたこともあり、法令遵守のための機能拡充をアマノ社にお願いするに至りました。

本学には大学、大学院や専門学校および附属病院、研究施設があり、医師をはじめ様々な職種の職員が働いています。
以前は勤怠管理を紙で運用しており、複雑な形態で勤務している医師の勤務時間を把握していませんでした。そこでまず、TimePro-VGでタイムレコーダーの打刻情報の管理を始めましたが、ここで次の課題が発生しました。医師は多忙な上に、今まで厳密に行っていなかった勤怠管理に対する理解が浸透していなかったため、打刻自体をしてくれないというケースが多発してしまったのです。

しかし、2024年の医師の働き方改革が迫っていることもあり、勤怠管理の徹底に向けて何としても医師たちの意識も変えていく必要があったのです。

2.将来を見据えたシステムの柔軟さと、幅広いノウハウが決め手に

Q:TimePro-VG導入のきっかけを教えていただけますか?

もともとTimePro-NXを2016年に導入しており、研修医の打刻管理を行っていました。
その後、利用範囲を全職員に拡大することになりアマノ社に相談したところ、全職員の管理が可能なTimePro-VGへ移行することをご提案いただき採用しました。

法令遵守のため、2020年頃から全職員の打刻徹底に向けて取り組み始め、あわせてTimePro-VG機能拡充の必要性も感じました。医師の働き方改革施行に向けて、いつ、どこまで何をすべきなのかも検討しなければなりません。

アマノ社のTimePro-VGを導入したのは、多様な職種・勤務体制の職員がいる本学において、柔軟に対応できるシステムであると判断したためです。導入当初にすべてを使いこなせなくても、将来的に必要になると思われる機能や柔軟性があるシステムだと感じていたため、その点は良かったです。

加えて、アマノ社の持つ幅広いノウハウも決め手の1つでした。本学の要望に対して的確な提案・アドバイスをいただくことができ、手厚いサポートのおかげでスムーズに導入できたと思います。

医師の打刻率向上に貢献

医師の勤務体制は複雑で、規程上はもちろん勤務の始終時間が定められていますが、実際の勤務時間はその日の勤務内容によって個々に異なります。これに加えて多忙なこともあり、打刻をするようにと伝えてもなかなか浸透しませんでした。それが、今回の改修により打刻の状況と集計データが即座に確認・分析できるようになり、打刻率を算出できるようになりました。

打刻率を分析し、打刻ができている部署、打刻ができていない部署が明らかになると、他部署はできているのに……という意識も働くようで、しだいに打刻に対する意識が高くなっていきました

また、なぜ打刻が必要なのかという地道な啓蒙も功を奏しました。勤務実態の記録として打刻は必要なことであり給与支給の根拠にもなるため、打刻をしないことは自身にとってデメリットであるということをしっかり伝え、必要性を理解してもらうことに努めました。

現在では100%に近いと言っても差し支えのない打刻率を保てております。

データ修正後も打ち忘れの証跡が残る。打刻時刻の改ざん防止にも効果。

職員の勤怠管理への意識が高くなった

これまでは別途労働時間を計算していたところ、TimePro-VG上で自動集計・計算できるようになりました。それにより、締めのタイミングでなくとも職員の勤務状況をすぐに把握できるようになりました。それまで、長時間労働は1か月を過ぎてから判明することが多かったのですが、予測機能も活用しながら長時間労働の抑制に向けた状況把握が事前にできるようになったことはメリットですね。

システムからタイムリーに長時間労働をひと目で把握

職員の長時間労働の実態を把握し、事前に抑制することも可能に

Excelとの連携が簡単

TimePro-VGで便利なのが、Excelとの連携が可能なことです。管理画面は管理権限のある人しかアクセスができませんが、Excelを介せば誰でも作業が可能になりますので、Excelで作成したデータをTimePro-VGに連携したり、反対にTimePro-VGから出力したデータを二次加工して活用するなど、データ利用の幅が広がりました。

Excel出力でデータの活用の幅が広がる

システムの任意画面をExcelへ出力可。時刻データは100進法にして出力も可(例:30分を0.5と出力)

 

Excelからシステムへコピー&ペーストも簡単

Excelからシステムへコピー&ペーストも簡単

複数の権限に対応

本学では管理職の兼務が多く、部署をまたいだ権限付与が必要になります。

例えばAという部署では自らが所属する部署の所属長なので勤怠管理の承認権限を持つ一方で、Bという部署では兼務先なので承認権限がないという状態が起こりえます。TimePro-VGでは、1人に対して複数の権限を設定することが可能なので、運用が煩雑にならずスムーズに行えています。なかなか着目されない機能かもしれませんが、その分対応しているシステムも多くないため、助かっています。

3.来る医師の働き方改革に備える

Q:TimePro-VGを活用して、今後実現したいことはありますか?

目下、医師の働き方改革に向けて、制度や機能の整備を進めています。研鑽時間の考え方や外勤の把握方法など、本学での定義を決めて、それをTimePro-VGでどのように実現するのか、アマノ社のSEの方々とともに着実に進めています。働き方改革を進める上では、運用しながら並行して改善、改修を進めているため、SEの存在は大きく、頼りにしています。

また、それ以外では基幹である人事給与システムと連携して、要員計画の検討にも活用していきたいと考えています。例えば勤務実態を分析し、時間外労働が多かったり、逆に少なかったりといった結果が出た場合、適切な人員配置を行うことで生産性を高めることも可能だと考えております。

他にも、スマートフォン・タブレット端末からのアクセス、TimePro-VGのポテンシャルを生かした運用について、アマノ社のノウハウを借りながら検討を進めているところです。

本事例で紹介した製品はこちら

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